無垢の板
原木を用途に合わせて製材した木材を無垢と言います。
丈夫で長持ちし、見た目も美しいです。
紫外線を吸収し、室内の湿度も微調整してくれます。
木は自らの水分調整をすることで、長い年月の間、強度を保つことができます。
このような働きをするので、木は呼吸をするとか、生きていると言われます。
木は材質により、様々な特徴を持ちます。
写真は前回のブログでご紹介した杉無垢材の床です。
杉は目に優しく、肌にも優しいです。
木自身が持つ温度が気候に左右されにくく、安定しているため、夏はひんやり、冬は温かく感じます。
ただ、柔らかいため、傷つきやすく、昔は床にはあまり使われてきませんでした。
この杉の床材は、板の表面を圧縮して固くし、床板が傷に強くなるよう加工しています。
加工の過程で、木の固いところはそのままに、柔らかいところがへこみ、凹凸ができます。それが足裏に心地よく感じ、見た目にも美しいです。
檜(ひのき) 縁甲板
檜は建築木材の中で最も優れているもの。
強度があり、固すぎず、柔らかすぎず、適度の弾力性を持っています。
水に強く、腐食しにくい。
防虫作用や安眠効力などの成分を含んでいます。
外国の木 チークと花梨(かりん)
近年外国の木が多く使われるようになりました。
柔らかい木、固い木、性質は様々。
チーク
花梨(かりん)
無垢材が人に優しく、丈夫で長持ちする理由
―接着剤について―
床板は大まかに言うと、無垢材、集成材、複合材の3っつに分けられます。
無垢材は一枚の木材です。無垢材が丈夫で長持ちするのは、貼り合わせていないからです。
腐食しない限り原型をとどめ、強度も保ちます。
木は材質によって違いがありますが、紫外線を吸収し、部屋の湿度を調節し、断熱効果や防虫効果もあります。
人に優しいと言われる所以です。
また、シックハウスにもなりません。
他方、集成材と複合材(ベニヤ板)は、接着剤で板を剥ぎ合わせたり、貼り合わせたりして、一枚の板にします。
接着剤には膠(にかわ)等、自然由来のものもありますが、近年使われているのは、化学物質の接着剤です。
この化学物質がシックハウスの主な原因となっています。
*有害な化学物質については、国で定めた基準があり、それをクリアーした製品には、フォースターと言われるマークが付けられています。ただ、基準をクリアーしたもので、無害という事ではありません。
集成材と複合材の違いはあり、一概に言えませんが、年月が経ち、接着剤の効力が少しづつ失われ、貼り合わせた面が剝がれてしまうと、狂いが生じ、強度が極端になくなります。
また、接着剤に覆われた木は、水分を調節する働きが失われ、使う箇所によっては、木は傷みやすく、耐用年数が半減します。
肌触り、見た目の美しさなど、木が持っているよさも失われます。
集成材
複数の無垢材を接着剤で剥ぎ合わせた板。
長所は狂いが生じにくく、強度があること。
写真はサンプルとして使用しているタモの集成材。
接着剤で剥ぎ合わせた部分が分離しています。
分離すると、狂いが生じ、強度も極端になくなります。
複合材(ベニヤ板)
薄い板を何層にも貼り合わせた板。一般には、ベニヤ板と言います。
ベニヤ板の表面に薄く加工した板や、木目を印刷した塩化ビニールや紙を貼り付けて、床板にします。
様々な種類があり、特徴に違いはありますが、元となる板が複合材(ベニヤ板)なので、接着剤を多く使います。
突板フロアー
表面は樺桜(カバザクラ)の薄い板
木目調フロアー
表面は塩化ビニール